
栗とパンチェッタのピザ(カスターニェ・エ・パンチェッタ)
発祥:
イタリア / 各地
- 生地
- 薄めの生地
特徴
秋の栗に塩気と燻製の香りを合わせる白いピザ
栗とパンチェッタのピザは、栗、パンチェッタ、スカモルツァ、ローズマリーをのせた、トマトソースを使わない白いピザです。栗のほくほくした甘みを、パンチェッタの塩気とスカモルツァの燻製の香りで引き締め、ローズマリーの香りで仕上げます。イタリア語で栗はカスターニャ(複数形カスターニェ)といい、名前はこの具材に由来します。
栗はイタリアの山間部などで古くから食べられてきた木の実で、焼き栗のほか、粉にして菓子やパンにも使われます。栗はでんぷん質が多く、地中海沿岸の山間部では穀物の代わりに主要な炭水化物源として食べられてきた地域があります。栗と塩漬け肉を合わせる料理は秋のイタリア料理で見られますが、この組み合わせのピザに決まった発祥や名前のついた伝統レシピがあるとは確認できていません。ここでは、秋の味覚を合わせた構成として紹介します。
パンチェッタは豚バラ肉を塩漬けにして熟成させた加工肉です。イタリア北部では巻いた形、中南部では平たい形のものが一般的とされます。燻製したパンチェッタ・アッフミカータもありますが、ふつうは塩漬けだけで燻製しません。このピザでは燻製の香りをスカモルツァに任せ、パンチェッタには塩気と脂の旨みを担わせます。
スカモルツァは牛乳から作る南イタリアのチーズで、洋梨のような形が特徴です。燻製にしたものは表面がやや茶色く、ほとんどの料理でモッツァレラの代わりに使えるとされます。溶かすと糸を引き、燻製の香りが具材全体にゆきわたります。

栗の下処理とパンチェッタ、ローズマリーの使い方
栗は鬼皮に切り込みを入れてから、ゆでるか焼いて火を通し、熱いうちに鬼皮と渋皮をむきます。日本の栗は粒が大きく、品種によっては渋皮がむきにくいとされます。ゆでてから渋皮を丁寧に取ると、口当たりがなめらかになります。市販のむき栗や甘栗を使うときは、砂糖や味つけの有無を確認します。
日本では栗は主に9〜10月ごろが収穫の最盛期とされ、この時期に生栗が出回ります。生栗は時間がたつと水分が抜けて風味が落ちるため、買ったら早めに使うか、冷蔵や冷凍で保存します。ゆでるときは、ゆですぎるとほくほく感が失われるため、竹串がすっと通る程度で引き上げます。
むいた栗は、厚さ3〜4mmほどに切ります。栗は水分が少なく、薄すぎると焼いている間に乾いて硬くなり、厚すぎると中心が生地に残りやすくなります。切ったあとにオリーブオイルを軽くからめておくと、焼いても表面がしっとり保てます。
パンチェッタは薄切りを使い、そのまま散らすか、小さく切って広げます。焼くと脂が溶けて縮み、端がカリッとします。薄いものはすぐ焦げるため、焼き上がり近くで焼き色を確認します。脂が多く出る場合は、中央に集めず栗の間に置くと偏りません。
ローズマリーは、葉をしごいて細かく刻み、少量を栗とパンチェッタの間に散らします。香りが強く、量が多いと苦みが出るため、一つまみ程度を目安にします。地中海沿岸原産のハーブで、肉料理やいも類にもよく使われます。

焼き方と食べ方のコツ
生地は薄めに伸ばし、オリーブオイルを薄く塗ります。スカモルツァは細切りか薄切りにして全体に散らし、その上に栗とパンチェッタをのせて、強火のオーブンで焼きます。スカモルツァが溶けると、栗とパンチェッタを生地につなぎとめる役割をします。
栗は焼いている間に表面が乾きやすいため、スカモルツァに少し埋めるようにのせると、しっとり仕上がります。パンチェッタが塩気を出すので、栗に塩を足す必要は少なく、仕上げに黒こしょうを少量ひくと甘みの輪郭がはっきりします。
栗の甘みと脂で重く感じるときは、酸味のあるサラダを添えると口がさっぱりします。切り分けるときは、栗が崩れやすいため、刃を引くようにして切ります。栗は冷めると粉っぽくなりやすいので、焼きたてを食べるのが向いています。焼き上がりにオリーブオイルを細くかけると、スカモルツァと栗の表面につやが出て、香りも立ちます。
家庭用オーブンでは、天板ごと十分に予熱し、できるだけ高温で短時間に焼きます。長く焼くと栗とパンチェッタが乾いてしまうためです。具材は縁を少し空けて均等に置くと、食べ進めても味が偏りません。
甘さを控えたいときは栗を減らしてスカモルツァを増やし、栗の甘みを楽しみたいときは、パンチェッタを小さく切って全体に広げると塩気が均一に回ります。
ミトのピザ質問箱
ミトが気になったことを、テトがやさしく答えます。

ミト
栗とパンチェッタのピザって、どんなピザなの?
テト
ほくほくした栗の甘みを、パンチェッタの塩気とスカモルツァの燻製の香りで引き締め、ローズマリーで香りづけした秋の白いピザ。トマトソースは使わない。


ミト
栗とパンチェッタのピザはどこのピザなの?
テト
栗と塩漬け肉を合わせる料理はイタリアの秋の料理で見られますが、このピザに決まった発祥や名前のついた伝統レシピがあるとは確認できていません。PIZZA DBでは、イタリア / 各地にゆかりのある秋のピザとして紹介しています。


ミト
栗とパンチェッタのピザにはどんな具材が使われるの?
テト
栗、パンチェッタ、スカモルツァ、ローズマリーが使われます。ソースはチーズで、フレーバーはホワイト系です。

画像について
本文中の焼き上がりと具材の画像はAI生成イラストです。実店舗の料理や栗・ハーブの収穫、調理を撮影した記録ではありません。
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